【三沢基地】模擬弾落下地点は「六ヶ所再処理工場」からわずか10km地点、ということ、報じられてますか !? - 基地と原発、日本のメディアはどう事故を報じたのか
- 11月6日、三沢基地の米軍機が模擬弾を民間地に落下させる
- 10km先の核処理施設に言及しないメディア
- 地元の新聞は核燃料再処理工場から「南約10キロ」と明記
- 環境的不正義 (environmental injustice) が蔓延する日本
- 昨年2月20日の補助タンク落下地点も15キロ先に
11月6日、三沢基地の米軍機が模擬弾を民間地に落下させる
日本のエゴイズムが、米軍基地やら核施設やらをできるだけよそに押しつけようとニンビー全開するものだから、
皮肉なことに、米軍基地と核再処理施設が接近することになる。
そして、なぜか三沢基地の米軍機が模擬弾を落下させた事故を報じるニュースでは、六ヶ所核処理施設の位置情報が表示されない。
米軍機、230キロ模擬弾落下 「訓練中」施設外に 青森 - 毎日新聞
F16戦闘機 模擬弾落下、青森県の牧草地に3メートルの穴(2019年11月7日)|BIGLOBEニュース
で、いったい、
六ヶ所村の核廃棄物再処理工場はどこにあるのか。それはそのニュースのマップにのらないほど遠くにあるのだろうか。
米軍模擬弾の落下地点のマップを参考に、六カ所核再処理施設との距離をググってみた。
なんと、直線距離にして10km あまり。
上の二つのマップの範囲に入っているが、どうしてこれほど大切な国民が知るべき情報が伝えられないのか、疑問である。
10km先の核処理施設に言及しないメディア
「周囲に民家はなく」と語られるが、10km 北側に核処理施設があることは語られない。それは国民にとってそれほど取るに足らない情報なのか。
米軍F16戦闘機から230キロの模擬弾落下、けが人なし 三沢基地所属
毎日新聞社
2019年11月7日 19:32
米軍三沢基地(青森県三沢市)所属のF16戦闘機が同県三沢市と六ケ所村にまたがる米軍施設「三沢対地射爆撃場」の敷地外に、重さ約230キロの模擬弾1発を落下させた。米軍側が防衛省に連絡し、判明した。模擬弾に火薬は入っていなかったという。防衛省や県などによると、落下地点は射爆撃場から西に約4・8キロの同村内の牧草地で、周囲に民家はなくけが人はなかった。
在日米軍は三沢基地所属機による模擬弾の投下訓練を当面中止すると同省に伝えた。
米軍の防衛省側への説明によると、落下があったのは6日午後6時35分ごろ。この施設は米軍と自衛隊が共同で使用しており、模擬弾の投下や射撃訓練をしている。在日米軍はツイッターで当時は「訓練中」としており、防衛省は詳しい状況を問い合わせている。米側が防衛省側に連絡したのは半日以上が過ぎた7日午前9時前。
米空軍のホームページによると同様の実弾は3メートルほどの大きさ。模擬弾は牧草地に埋もれており、真上から落ちたとみられる。
青森県の三村申吾知事は報道陣に「一歩間違えれば大変な惨事になったことも考えられ、米軍の安全管理体制に対する不信感を増幅させるもの」と批判した。菅義偉官房長官は記者会見で「落下物が相当な重量で、周辺地域に大きな不安を与える、あってはならないもの。米軍に対しては、さらなる情報提供と実効性のある再発防止策を講じるよう求めていきたい」と述べた。
三沢基地所属のF16を巡っては、2018年2月、エンジントラブル後に補助燃料タンク2個を小川原湖(同県東北町)に投棄し、シジミ漁が一時中止になった。【町田徳丈、井川加菜美】
NHK の記事にも言及なし。
また米軍も日本政府も、沖縄でおこる米軍基地事故・事件と対応が全く違うことにも留意してほしい。
2019年11月7日 17時45分
6日夜、アメリカ軍のF16戦闘機が青森県の訓練場の外に重さが200キロ以上ある模擬弾を落下させ、防衛省はアメリカ軍に対し、再発防止や安全管理の徹底を申し入れました。防衛省によりますと、6日午後6時半ごろ、青森県の三沢市と六ヶ所村にまたがる「三沢対地射爆撃場」の周辺で、アメリカ軍三沢基地に所属するF16戦闘機が誘導弾を落下させたと、7日朝になってアメリカ側から連絡があったということです。
落下したのは爆発のおそれのない「模擬弾」で、重さがおよそ230キロあるということです。その後、射爆撃場から西に5キロほど離れた六ヶ所村の民有地で、模擬弾の落下によってできた深さ数メートルの穴が確認されました。
今後、地権者の同意を得たうえでアメリカ軍が地中に埋まった模擬弾を回収することにしています。
模擬弾が訓練場の外に落下したことを受けて、東北地方を管轄する東北防衛局長が三沢基地の司令官に対し、再発防止や安全管理の徹底を申し入れました。これに対し、アメリカ軍からは、当面、模擬弾を使った訓練を中止するという説明があったということです。
防衛省は引き続きアメリカ軍に対し、当時の経緯や詳しい状況の確認を進めることにしています。
アメリカ軍のF16戦闘機が青森県の訓練場の外に模擬弾を落下させたことについて在日アメリカ軍司令部は7日、ツイッターで「水曜日の夜、三沢基地のF16が訓練中に射爆撃場から5キロの場所で部品を落下させた。事故の原因は調査中で、在日米軍は合意にしたがってけさ日本政府に通知した」というコメントを発表しました。
また在日アメリカ軍司令部では「けがや損傷の報告はない」としています。
模擬弾落下の場所周辺は
アメリカ軍のF16戦闘機の模擬弾が落下した場所は、青森県六ヶ所村の内沼の北側にある草むらです。草むらには直径1.5メートルほどの地面がえぐられた跡があり、村などによりますと模擬弾が落ちた衝撃でできたということです。
落下した地点の周辺には民家などはありませんが、南東に1キロほど離れた場所には小学校と中学校があり、児童や生徒たちはスクールバスで学校に通っています。
このうち、六ヶ所村立南小学校の小山内宏太校長は「近くでこのようなことがあり不安です。学校の周辺を飛行しないなどの安全対策を取ってほしい」と話していました。
「三沢対地射爆撃場」とは
「三沢対地射爆撃場」は、青森県の三沢市と六ヶ所村にまたがる、アメリカ軍が管理する訓練施設です。
防衛省東北防衛局によりますと、本州で唯一、空から地上への射撃や爆撃の訓練が行える施設で、自衛隊とアメリカ軍が共同で使用し、実弾を使った機関銃の射撃訓練や模擬弾の投下訓練などを行っています。
アメリカ軍三沢基地の北およそ20キロの位置にあり、面積はおよそ766万平方メートル、東京ドーム164個分の広さがあります。
菅官房長官 「情報提供と再発防止を」
菅官房長官は、午後の記者会見で「今回の事故は、落下物が相当の重量で、周辺地域に大きな不安を与えるあってはならないものだ。アメリカ軍にはさらなる情報提供と実効性のある再発防止策を講じるよう求めていきたい」と述べました。
また、アメリカ軍が、沖縄の嘉手納基地でパラシュート訓練を実施したことなどに関連して、菅官房長官は「日米の間でパラシュート訓練などについては決められているので、政府としてはしっかり説明を求めていきたい」と述べました。
地元の新聞は核燃料再処理工場から「南約10キロ」と明記
落下地点は村立南小や村立第二中から西約1キロの牧草地。日本原燃の使用済み核燃料再処理工場からは南約10キロ。現場は直径2〜3メートルにわたり、地面がえぐらていた。目視では模擬弾を確認できない状況。三沢防衛事務所によると、8日以降に米軍が回収に当たる。
環境的不正義 (environmental injustice) が蔓延する日本
日本のエゴイズムが、米軍基地やら核施設やらをできるだけ周縁に押しつけようとする、それで皮肉にも、軍事基地と核施設が周縁で接近する。
六ヶ所村再処理工場 日本で『ウラルの核惨事』の可能性: 抜き技
しかも、今月2日、在日米海兵隊の戦闘機部隊で、重大事故につながりかねない規則違反が横行しているという報告書が明らかになったばかりだ。
11月2日
嘉手納沖での事故を隠蔽、薬物汚染、飛行中の自撮りなど、海兵隊の破綻したモラル環境が判明する。
ospreyfuanclub.hatenadiary.com
この画像は、先月の対地射爆撃場でのものだが、どれだけの破壊力かがわかる。
昨年2月20日の補助タンク落下地点も15キロ先に
2018年2月20日、補助燃料タンク落下
ospreyfuanclub.hatenadiary.com
米F16燃料タンク投下事故、15キロ北には核廃棄物再処理施設:データ・マックス NETIB-NEWS
基地と原発、この国では、国民にとって最も深刻な問題を「黙して語らない」という伝統でもあるのだろうか。