ポータプル金庫の窃盗で逮捕された米陸軍トリイステーションの米兵、しかし陸軍当局から情報提供なし - 米独立記念日の夜の窃盗事件
7月4日、独立記念日に金庫を盗む米兵。
この事件は日本では報道されていただろうか。
米国防総省の準機関誌 Stars and Stripes 『星条旗新聞』に一つの米兵による窃盗事件が載っていた。
本土が７割の米軍基地を沖縄に押しつけているということは、実に少なくとも本土のメディアは７割以上の安保関連・米軍基地関連の記事を沖縄に押しつけているということである。
本土のメディアが沖縄支局に力を入れ、意識して沖縄基地関連の記事を書かなければ、本土のメディアこそが、７割の基地問題と沖縄ヘイトやフェイクなど、基地に関連する一切合切、すべて沖縄メディアに押しつけている元凶的存在にもなり得るというわけだ。
在沖米軍基地問題に関し、産経新聞よりも粗悪なクズ社説を書き散らす読売新聞などは、意識以前に、基本的な知識が足りないのである。クズ社説に論説員の名前を入れるべきであろう。もし自分の論説に自信があればの話だが。
一方、総合的にいって個人的に評価しているのは、米国防総省の準機関誌 Stars and Stripes 『星条旗新聞』である。
たまに信じられないヘボミスをするときもあるが、*1 英文記事だからだろうか、多くの場合、記事も長く読み応えがある。
さて、話は戻るが、
以下の記事は日本で報道されていただろうか。
星条旗新聞の記事、しかも今年の７月４日、合衆国独立記念日の夜におこった、トリイステーション所属の米兵による、金庫持ち逃げの窃盗事件である。
星条旗新聞が比較的しっかりと記事を書いていたので記録しておく。
Soldier accused of stealing portable safe from Okinawa bar on July Fourth
沖縄のバーでポータブル金庫を盗んだとして告発された兵士
Pacific - Stars and Stripes
2019年7月8日
CAMP FOSTER, Okinawa — Police arrested a U.S. soldier Thursday on suspicion of taking a portable safe containing the equivalent of about $230 from a bar and restaurant on Okinawa. The soldier — identified only as a 19-year-old private based at Torii Station — is accused of taking the safe from the business in the Uechi neighborhood of Okinawa City at about 4:15 a.m., Okinawa Police Station deputy chief Hirotoshi Iha said Monday.
警察は木曜日、沖縄のバー&レストランから約230ドル相当のポータブル金庫を持ち去った容疑で、米兵を逮捕した。トリイステーションに駐屯する19歳の上等兵とみられる兵士は、午前4時15分ごろ、沖縄市上地地区の事業者から、金庫を奪ったとして告発された、と沖縄警察署の伊葉裕俊副署長は月曜日に語った。
He said the soldier ate and drank at the bar and got into an argument after receiving the bill.“The suspect said the bill was way too expensive,” he said The soldier fled with the safe and was found with it later in the same neighborhood, said Iha, who did not specify how the private was able to gain access to the safe.
彼は、兵士がバーで食べて飲んで、請求書を受け取ったときに口論になったと言う。「容疑者は請求書があまりにも高いと言った」と彼は言った。兵士は金庫を持って逃げ、後で同じ近隣で発見されたと、伊波副署長は言う。その兵士がどのように金庫のありかを知ることができたのかは、特定できていない。
He said the soldier admitted to stealing the safe, and police referred a theft charge to the Naha District Public Prosecutors Office over the weekend.The soldier has been released from police custody, Iha said. No injuries or damages were reported. Army officials on Okinawa did not respond to a request for further information by Monday afternoon.
副署長は、兵士が金庫を盗んだ容疑を認めたそして、警察は週末に那覇地方検察庁に窃盗容疑で送検した。一方、兵士は警察の拘留から釈放されたと、Iha は語る。負傷者や被害は報告されていない。
沖縄の陸軍当局者は、月曜日の午後までにさらなる情報の要求に応じなかった
信じがたいが、星条旗新聞の取材にすら何の返答もしないという在沖米軍のバカにした対応。
基地の中にゆったりとただっぴろい住居施設や遊興施設がありながら、外に出てきて飲み食いし、料金が高額だ、といちゃもんをつける。レストランバーだから、メニューにきっちりと料金は書いてあったはずだが、どうやらそれすら読めないらしい。なに様かと思う暴れぶりである。
そして事業者からポータブル金庫を盗んで逃げる。
県警も、事業者のポータブル金庫のありかにどのようにアクセスしたのかもわからないまま、釈放してフェンスの向こうに返してもいいんですかね。
しかも、この窃盗事件、これだけ証拠がありながら、起訴されたのか。
結局、こういうことだから、
日米地位協定と不起訴密約が、
米兵犯罪の温床になる。
日本の本土メディアに要請したいのは、一つ一つの事件を丁寧に追跡し、逮捕の後を追い、そこにある日米地位協定と不起訴密約の不条理性を、日本の国民にわかりやすく説明してほしいということである。
本土メディアが、沖縄二紙に安保と基地問題を押しつけたまま取り組まないなら、沖縄に基地問題を押しつけているのは何よりもまず、日本の本土メディアということになる。
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*1:
親米熱狂人物による ISISコスプレ騒動を「米軍基地に反対する男」と伝える星条旗新聞！ この時は、記者が謝罪もなくこっそりとその箇所だけを後に書き換えていた。
