2015年8月12日、うるま市沖で米陸軍ヘリMH60が墜落、自衛官2名を含む7名負傷 - 実は日米合同の特殊作戦訓練だった、その予測されうるリスクとは

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2015年8月12日、米陸軍ヘリMH60が墜落、自衛官2名を含む7名が負傷。なぜ自衛官は「そこ」にいたのか。

 

墜落米軍ヘリ 対テロ訓練中/陸自特殊部隊員が同乗 戦争法案を先取り

2015年8月14日(金)

 12日に沖縄本島東海岸うるま市の海域に墜落した米陸軍ヘリMH60に乗り込んでいた陸上自衛隊員2人が防衛相直属の中央即応集団所属の2等陸曹で、同集団のなかでもテロリストの攻撃などに対応する特殊作戦群の隊員であることが分かりました。陸自の特殊部隊の隊員が米軍の特殊作戦の訓練に日常的に参加していた実態が今回の事故で浮き彫りになりました。

 

 米陸軍参謀総長のオディエルノ大将は12日の記者会見で、陸軍ヘリの墜落事故が「いくつかの国との特殊作戦部隊の訓練中であった」と認めました。

 

 さらに、事故機の機体側面に記されていた「63」の番号から、同機が厚木基地(神奈川県大和、綾瀬両市)に7月下旬に飛来し、東富士演習場静岡県)で強襲作戦訓練を行った3機の米陸軍特殊作戦ヘリのうちの1機であることが分かりました。米ワシントン州ルイス・マコード統合基地に駐屯する陸軍第160特殊作戦航空連隊第4大隊(通称「ナイト・ストーカーズ」)所属のMH60Mブラックホークです。

 

 今回の事故で負傷した2人の陸自隊員はいずれも中央即応集団所属の2等陸曹。防衛省は、2人が米陸軍の訓練に「研修」として参加し、訓練を「見学」していたとしています。「研修」は09年から毎年実施され、今回は今月1日から15日までの予定でした。

 

 陸自中央即応集団は、その任務に「国際平和協力活動等」に対応することを掲げ、特殊作戦群はその中でも、「ゲリラや特殊部隊による攻撃への対処に任ずる陸自唯一の特殊部隊」とされています。

 

 日米政府関係者によると、訓練はテロリストなどに不法に占拠された艦船からの乗組員の救出などを想定したもの。ヘリはその訓練中に米軍輸送艦に墜落したとみられています。

 

 戦争法案の一部をなす自衛隊法改定では、日本人が海外でテロなどに巻き込まれた場合、自衛隊がその国まで出かけて「救出」活動ができるようになります。自衛隊の特殊作戦部隊の隊員による米軍特殊作戦部隊の訓練「見学」は、戦争法案による新たな任務に結びつくものといえます。

 

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米軍ヘリ墜落事故でわかった安保法制もうひとつのリスク...自衛隊員が戦死しても真相は隠蔽される!
シルコスキー・エアクラフト社HPより

 

紛糾する安保法制の国会審議の裏で、日本とアメリカの武力一体化が顕著になった事件がある。8月12日、沖縄県うるま市沖の海域に、米軍のヘリが墜落した事故だ。

 事故を起こしたのは米陸軍所属のヘリMH60、通称ブラックホーク。移動中の大型貨物輸送艦「レッドクラウド」に着艦しようとして失敗、甲板に墜落した。現在まで、アメリカ側は事故の原因などについて一切公表をしていないが、18日にも同型ヘリの飛行が米軍嘉手納基地で再開された。沖縄県側への再開報告はなかったという。

ブラックホーク」は、アメリカ陸軍特殊部隊「グリーンベレー」を乗せ、特殊作戦に使われるものだ。この事故で、ブラックホークに搭乗していた17名のうち、7名が怪我をしたが、驚くべきは、負傷者のなかに陸上自衛隊員2名がいたことだ。

 この陸上自衛隊員2名は防衛相直属の中央即応集団所属の2等陸曹で、さらに、同集団のなかでもテロリストの攻撃などに対応する特殊作戦群の隊員。日米政府関係者によると、訓練はテロリストなどに不法に占拠された艦船からの乗組員の救出などを想定したもので、ヘリはその訓練中に米軍輸送艦に墜落したとみられているという。

 ようするに、アメリカ陸軍の特殊部隊と日本の陸自の特殊部隊とが、共同で対テロリスト訓練を行っていたわけである。

 言うまでもないが、現行の自衛隊法では、海外での自衛隊の活動は限定されており、これは安保法制後の自衛隊の活動の先取り訓練とも言える。法案成立の暁には、現実にこうしたシチュエーションで、自衛隊員がアメリカ兵と共に死亡するケースも起こるだろう。

 しかも恐ろしいのは、そうした場合でも、今回のうるま市沖でのヘリ墜落事故と同じように、その原因解明や詳細にいたる報道がシャットアウトされてしまう可能性が極めて高いことだ。なぜならば、

安保法制のもとで実現するアメリカとの軍事一体化は、同時に機密の一体化を意味するからだ。

米軍ヘリ墜落事故でわかった安保法制もうひとつのリスク...自衛隊員が戦死しても真相は隠蔽される! (2015年8月20日) - エキサイトニュース