基地内では有毒ガス発生の「警告」と「退避」と「医療対応」を行う一方、地元には何ら連絡すらしない在沖米軍 ~ 嘉手納基地 危険物施設火災

 

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沖縄戦から75年間、あいも変わらず沖縄の中部に居座りつづけ、あまたの禍をもたらし続ける、米空軍嘉手納基地。

 

先日も汚水をたれ流し、知らん顔をしていたばかりではないか !

 

6月14日頃からの悪臭、4日後に事後報告する嘉手納基地

ospreyfuanclub.hatenadiary.com

 

そして今日、

いったいこれは何だろうか。

 

6月22日午前9時頃、嘉手納基地内から煙が上がる

基地から激しく白い煙が上がる。しかし地元には何の連絡もない。

 

嘉手納基地内から煙 火災か 複数の住民が目撃

沖縄タイムス+プラス

2020年6月22日 09:42

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嘉手納基地内から発生する煙(読者提供)

 

 22日午前9時ごろ、嘉手納基地内の滑走路南側の建物付近から黒煙が上がっているのを複数の住民らが目撃した。

 

youtu.be

 

 午前9時30分時点で、基地の外から煙は収まっているように見えるという。日本側の消防や警察に通報はないが、住民から情報提供はあったという。沖縄市消防本部とニライ消防本部によると、基地周辺に住んでいる住民から被害を訴える通報はない。

 嘉手納基地周辺に住む照屋唯和男嘉手納町議は午前9時ごろ、基地内の白い建物付近から黒煙と白煙が一気に上がっていく様子を自宅から確認。「自宅のカーテンを開けたら急に目の前に真っ黒い煙が広がっていて驚いた。においは特になく、煙の発生した場所は滑走路内からだいぶ離れているようにも感じた」と話した。

 

恐ろしいのは、嘉手納基地はこうした恐ろしい事故をずっと歴史的に繰り返してきているということだ。すぐそばには嘉手納弾薬庫がある。何がどうなって、住宅地ごとぶっ飛ぶかわからない恐怖を抱えている。

 

okinawa1945.hatenablog.com

 

日本側には「危険物取扱施設から出火」だけの報告

 

危険物理扱施設から出火したー 

は!?

日本のメディアや地元に出しうる情報はこれだけなのか !?

 

嘉手納基地で火災 「危険物取扱施設から出火」と米軍 煙が発生

沖縄タイムス+プラス

2020年6月22日 12:27

米軍嘉手納基地第18航空団は22日午前に基地内で発生した火災に関し、「危険物取扱施設から出火があった」と明らかにした。出火原因は不明としている。

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嘉手納基地内の建物火災。消火活動が行われたが、屋根部分は焼け落ちた=22日正午ごろ、嘉手納町(下地広也撮影)

 

 同航空団によると、施設は基地中央部、飛行場の南側に位置する。現時点で、その他の施設への延焼はないという。

 米軍の消防隊が消火活動にあたっており、火災現場から風上約152メートル、風下約610メートルの範囲に規制線が敷かれ、規制線内の関係者は避難している。

 

嘉手納基地が米軍準機関紙に伝えた情報とは

 

在沖米軍は、命にかかわる重要な情報すらも地元に出さない。バレなければバレない範囲でなんでもやってきた。

 

そういう時は基地の英語で書かれた SNS か米軍の準機関紙 Stars and Stripes を見るしかない。

 

ごらんなさい。

とんでもないことが書かれている。

 

時間もないので、ざっと簡単に訳出しよう。

米軍は基地内だけに警報発令を出し、地元には一切情報を出さなかったということだ。

 

火災で塩素ガス粒子放出の「警告」と「退避」と「医療対応」

 

嘉手納基地で危険物収容施設に火災、塩素ガス被害への警告を発令

Kadena Air Base contains fire at hazardous materials site, issues warning about chlorine gas exposure

Pacific - Stripes

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KADENA AIR BASE, Okinawa – A fire Monday in a building that stores hazardous materials released chlorine gas, prompting Kadena medical authorities to encourage anyone nearby who experiences breathing or vision problems to seek treatment.

沖縄県嘉手納空軍基地 - 塩素ガスを放出する危険物を保管する建物で月曜日に火災が発生し、嘉手納医療当局は呼吸や視力の問題を感じた近隣の人は治療を求めるよう促しました。

 

The fire, which began around 8:40 a.m. at the 18th Wing Hazardous Materials Pharmacy, was contained by early afternoon, according to statements and Facebook posts by the 18th Wing. The building is in the central part of the base, south of the airfield.

第18師団の声明およびFacebookの投稿によると、第18ウィングの危険物薬局で午前8時40分頃に発生した火災は午後の早い時間に封じ込められた。建物は飛行場の南、基地の中央部にある。

 

Thick plumes of smoke smothered areas near the fire and closed off roads as firefighters attempted to get it under control. Authorities evacuated an area 500 feet upwind and 2,000 feet downwind of the site, one of the wing statements said.

煙の厚い噴煙が火の近くの領域を窒息させ、消防士が制御下に置いた道路を閉鎖しました。当局によると、敷地の風上500フィート、風下2,000フィートのエリアの住民を退避させたしたという。

 

Firefighters contained the blaze after about six hours, according to a 2:12 p.m. post on the base Facebook page.

基地のFacebookページの午後2時12分投稿によると、消防士は約6時間後に火災を鎮火させたという。

 

Meanwhile, the Kadena Medical Clinic canceled routine care for the afternoon and encouraged anyone experiencing respiratory or vision problems to seek treatment.

その間、嘉手納メディカルクリニックは午後の定期的な治療をキャンセルし、呼吸器や視力の問題を感じる人には誰でも治療を受けるように促した。

 

“The fire on-base has released chlorine gas particles, we urge all members to seek medical care if they experience symptoms affecting the eyes or airways,” said a post on the clinic’s Facebook page. “Those individuals experiencing eye irritation, runny nose, or throat irritation should report to the Kadena Medical Group. Those with shortness of breath or coughing should call 098-934-5911 or proceed directly to the [U.S. Naval Hospital Okinawa] Emergency Department.”

基地内火災は塩素ガス粒子を放出したので、我々は眼や気道になんらかの症状がみられる場合は、すべてのメンバーに医療機関を受診するよう強く促します」とクリニックのFacebookページの投稿は述べている。

「目の炎症、鼻水、喉の炎症を経験している人は、嘉手納メディカルグループに報告しなければなりません。息切れまたは咳をしている人は、098-934-5911に電話するか、直接[米海軍病院沖縄]の救急医療部門に連絡してください。」

 

戦慄する。

なにもこれらのことは地元に情報提供されてはいない。嘉手納基地は住宅密集地に居座っているにもかかわらず !  だ。

 

米紙には「日本の市民には指示した」と伝える嘉手納基地 ← はぁ !?

 

そして、まだ星条旗新聞はこう続けている。

 

さっぱり意味が分からない。

 

Japanese citizens were instructed to seek medical care at the nearest off-base medical facility. People traveling on base were told to keep their windows rolled up and air conditioning off. An 11:03 a.m. statement from the wing said there were no injuries at that time.

日本の市民は最寄りの基地外の医療施設で診療を受けるように指示された。基地にやってくる人々は、窓を閉め切って、エアコンをオフにしておくように伝えられた。師団の午前11時3分発言によると、現時点では負傷者はいない。

Kadena Air Base contains fire at hazardous materials site, issues warning about chlorine gas exposure - Pacific - Stripes

 

往来の激しいこの地域、および沖縄県内のメディアで、いつ、このような連絡や指示が出されたのだろうか。

 

確認してほしい。上に貼っている火災を記録した動画で、嘉手納の国道を往来する車は「窓を閉め切ってエアコンをオフ」にしているだろうか、なんの有害物質放出の指示も与えられていないというのに。

 

米紙が文末に記す、嘉手納基地の「ウソ」

 

星条旗新聞が文末に記していることをしっかりと読み取ってほしい。

 

“The cause of the fire is currently unknown,” it said. “Additional information on this incident will be provided as it becomes available.”

Officials from the Okinawa Defense Bureau, which represents Japan’s Defense Ministry on the island, and Okinawa prefectural government were just learning about the fire when contacted by Stars and Stripes at around 11 a.m. “We had submitted a query to Kadena Air Base for further details,” an Okinawa Defense Bureau spokesman said by phone.

「火災の原因は現在不明です」と師団は語る。 「この事件に関する追加情報は、利用可能になり次第提供されます。」

国防省を代表する沖縄国防局と沖縄県の職員は、星条旗新聞』が彼らにコンタクトを取った午前11時頃に、ちょうど火災についてちょうど知ったばかりだった。沖縄防衛局広報担当官は「私たちは嘉手納基地にさらなる情報を求めて質問を提出したところだ」と、電話でかたった。

Kadena Air Base contains fire at hazardous materials site, issues warning about chlorine gas exposure - Pacific - Stripes

 

星条旗新聞は米空軍嘉手納基地が滔滔と語る「基地内の迅速な対応」を記録しながらも、

 

その後、星条旗新聞が沖縄国防局と沖縄県に取材しようとコンタクトを取ろうとしたとき、ちょうど午前11時頃に、沖縄国防局と沖縄県職員が火災について知ったばかりだ、と記している。

 

つまり、嘉手納基地は何も沖縄国防局と沖縄県に連絡をしていなかったというわけだ。

 

基地内だけに有毒ガスの警告と退避を行い、医療機関の対応と緊急医療施設の連絡案内をまわしただけで、地元にはカケラも連絡しなかった。それを米軍準機関紙『星条旗新聞』の記者さえもが文末でほのめかしている。

 

午後3時半現在、米軍は地元に塩素ガスに関する情報提供など一切していない。

 

 米空軍は日本の報道機関向けに火災を発表したが、塩素ガスの粒子が含まれていることは明かしていなかった。一方で、午後3時半現在、米軍は周辺自治体などには塩素ガス粒子の放出に関する情報提供はしていない

塩素ガス放出と米軍が公式SNSで発表 基地内の住民に注意を呼び掛け 嘉手納基地火災が鎮火(琉球新報) - Yahoo!ニュース

 

嘉手納基地、本当に必要ですか !?

 

それが在沖米軍、嘉手納基地である。

 

おぞましいとは思いませんか。

 

沖縄の土地を奪い、日本の思いやり予算で運用していながら、この対応。

 

こういう嘉手納基地が

有事の時に住民を守るわけはない。

 

それが理解できないネトウヨは、原始的なカーゴ・カルトと変わりない。

 

沖縄に、あるいは日本に

嘉手納基地は本当に必要なのか、

 

よーく皆さんにも考えてみてもらいたい。

 

米軍広報をそのまま流して終わりの日本メディアの劣化

 

地元に被害はなかった、という米軍の事後報告をそのまま流して終わりの日本の報道がみうけられる。

 

これは、大きな被害をださなければ地元に報告などしなくてもいい、という在沖米軍の姿勢と同じである。

 

いつ、どのように、米軍が地元に情報を伝えたのか

 

メディアである以上、問題の本質がどこにあるのか、しっかり理解した上で報道してもらいたい。

 

夕方五時過ぎても米軍からはろくな情報提供もない。

火災の煙で拡散する有毒ガスの粒子は、嘉手納基地内から一歩も出ないとでも言うのだろうか。

 

米軍は夕方5時になっても、地元自治体や防衛局への説明はしていないはずだ。防衛局さん、そうではないのか?

 

唯一あった夕方の連絡とは、「周辺住民に火災の影響はない」というものだ。これが報告といえるものなのか。

 

アメリカ軍はこの火災について、滑走路南側にある「危険物取扱施設」から出火したと発表した。

現場の風上150メートル、風下で600メートルでは避難区域が設けられた。

この範囲は住宅地にはかかっていないが、これまでのところ、地元自治体に説明はない。

アメリカ軍は、発生からおよそ6時間たった午後3時前に鎮火したと明らかにした。

アメリカ軍嘉手納基地から白煙 発生から約6時間後に鎮火

 

この施設に危険物が保管されていたかや民間地への影響などについて詳細は不明で嘉手納町當山町長は米軍に迅速な情報提供を求めた。

嘉手納町當山宏町長「こういった火災事故とというのは特に基地の中においては決してあってはならない。火災の影響で危険物が住民地域に及んでいないかというのが我々にとっては一番の懸念事項」

午後3時頃、米軍はSNSで火災により「塩素ガス」が出たとして目や呼吸器などに異常がある場合は医療機関で受診するよう基地内に向けて呼びかけた。(ブログ註・英語の基地内広報で呼びかけた)

夕方嘉手納町には「周辺住民に火災の影響はない」アメリカ軍から報告があったという。

塩素ガス発生…出火は危険物取扱い施設だった 嘉手納基地火災

 

軍関係者40人超、塩素ガスなど浴びる 嘉手納基地火災

朝日新聞デジタル

2020年6月22日 19時30分

沖縄県の米軍嘉手納基地内で22日に起きた火災について、米軍は同日午後、基地内の約45人が煙や塩素ガスを浴びたと発表した。大半が軽症で、すでに治療を受けて職務に戻っているという。

 発表によると、火災は午前9時前に基地内の「危険物取扱施設」で発生し、午後2時ごろ消火された。その後、施設周辺の退避命令も解除された。

 

 日本のメディアは米軍広報をただ流すだけではだめだということを学ばないのだろうか。しっかりと学び、問題のありかを国民に伝えてほしい。

 

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 沖縄県米軍嘉手納基地内で22日に起きた火災について、米軍は同日午後、基地内の約45人が煙や塩素ガスを浴びたと発表した。大半が軽症で、すでに治療を受けて職務に戻っているという。

 発表によると、火災は午前9時前に基地内の「危険物取扱施設」で発生し、午後2時ごろ消火された。その後、施設周辺の退避命令も解除され