嘉手納基地、地元紙を入れず産経や読売に訓練公開取材で「地元に」安全性アピール !? その同じ日に緊急着陸を2度も繰り返す在沖米軍の、これがリアル
共同通信によると、
嘉手納基地が、
給油機に記者を乗せ、空中給油訓練を取材させたという。それが「地元」沖縄に安全性をアピールしているというのだ。
が、奇妙な話だ。地元にアピールと言いながらも、共同通信の記事には「一部報道陣に公開した」とある。いったい、どこの「報道陣」なのか。
11/25 20:48
米軍嘉手納基地(沖縄県嘉手納町など)を運用する空軍第18航空団は25日、KC135空中給油機の訓練を一部報道陣に公開した。安全性をアピールし、空中給油中の事故に対する地元の不安を軽減する狙いがありそうだ。
米軍普天間飛行場(宜野湾市)所属の輸送機オスプレイが2016年12月、名護市の沿岸に不時着して大破する重大事故を起こしたのは、直前の空中給油訓練のミスが原因とされる。
KC135を使い、沖縄本島南東の海上で訓練。乗組員が「ブーム」と呼ばれる給油管で、米軍のF15戦闘機に1機当たり3~5分かけて燃料を補給した。計6機のF15に給油し訓練を終えた。
2019年11月25日 / 20:51 / 20時間前更新
どうやら一部報道陣とは、具体的には産経新聞等のことだろう。現時点で、コクピットの写真など詳細を公開しているのは、ざっとみたところ、産経の記事しかない。
< 追加情報 >
やはり!
安全性を地元にアピールといいながら、嘉手納基地は、地元の二紙を招かず !
訓練公開、地元紙招かず 米空軍空中給油 識者「限定は不適切」
2019年11月26日 09:56
米空軍第18航空団は25日、報道機関向けに空中給油訓練を公開したが、琉球新報や沖縄タイムスを含む複数社を招かなかった。本紙は理由を問い合わせたが回答しなかった。参加した記者らによると、選別基準は「くじ引き」と説明しているが、呼ばれなかった社に説明はない。識者は「『報道の自由』の観点から見て、取材者を限定するのは不適切」と指摘。参加した記者からも疑問の声が上がった。
難易度が高い空中給油訓練は2016年12月にはオスプレイ墜落の原因にもなったといわれ、県内での注目度は高い。本紙は直接取材できず、共同通信が記事を配信した。
航空団は先週、県政記者クラブ所属社の一部に報道機関向けの訓練公開を通知。25日には読売新聞や産経新聞、共同通信、OTV、RBCの5社7人が参加した。出席者によると、冒頭に広報担当者は「くじ引きで選んだ。第2回、第3回と開催して本日呼んでいない社を招く」と説明したという。
航空団は単文投稿サイト「ツイッター」に「沖縄近海上空での空中給油を見学していただこうと、今日は報道機関の方々をお招きしています」と投稿した。
公平性に疑問
憲法やメディア法に詳しい鈴木秀美慶応大教授の話 国際NGO「国境なき記者団」の「報道の自由度ランキング」で政権がメディア選別をしているかが指標の一つになっている。取材者を限定するのは不適切だ。地元で問題視されているような訓練の公開に地元紙を呼ばず全国紙を呼んでいるのはおかしい。
くじ引きと言うが検証しようがない。結果を見ると、公平に選んだのか疑わしくもある。本来、希望する社は全て参加できるようにするべきだ。もしどうしても限らないといけない理由があるとしても、勝手に選ぶのではなく皆が納得できる方法にする必要がある。
読売と産経と共同通信のみが、まるで磁石のように「くじ引き」で選ばれたという。
さすが嘉手納基地のクオリティー。
軍が記者を連れこんで取材させる。これも広義の意味で、軍隊活動の中に記者を埋め込む、あるいは記者が軍隊と共に一緒にベッドに入るエンベッド取材、共感取材といっていい。
それでは産経新聞の記事を見てみよう。
2019.11.25 18:30
沖縄県嘉手納町の米軍嘉手納基地に所属する米空軍第909空中給油中隊は25日、沖縄県の沖縄本島南東沖上空で、給油訓練を報道陣に公開した。
公開されたのは、KC135給油機が第18航空団(嘉手納基地)所属のF15戦闘機6機に対して行った給油訓練。チャンス・イタリアーノ2等空曹(29)らがKC135後部で給油ノズルを操作し、それぞれ約10分間かけて給油を行った。
第909中隊にはKC135給油機15機が所属している。航空自衛隊など同盟国軍とも給油訓練を行っているという。
よろしいですか、
本土のメディアに問いたいのは、
産経と数社が米軍と申し合わせ、記者を米軍機のコクピットに入れて取材したぐらいで、なぜ地元に安全性をアピールしたことになりうるのか、ということだ。
よく考えてください。
写真のなにが安全性の論理的証明になりますか。
本土のメディアが報道すべきは、
その同じ25日、
同じ米軍嘉手納基地では、
実際に緊急着陸が2度も続き、一機は外来機であり、ハッチが開いたまま離発着し、恐ろしい部品落下事故の危険性があったということだ。
こちらの方がよほどリアルな沖縄の現実であるのに、
本土メディアは報道しましたか。
午前11時55分頃、米空軍大型輸送機C17グローブマスターが緊急着陸
午後3時15分頃、嘉手納基地所属のF15戦闘機1機が緊急着陸
2019年11月26日 09:50
右主脚のパネルが開いたまま飛行する大型輸送機C17グローブマスター=25日午前、米軍嘉手納基地周辺上空
米軍嘉手納基地で25日午前11時55分ごろ、米空軍の大型輸送機C17グローブマスターが緊急着陸した。目撃者によると、同機は午前10時40分ごろに嘉手納基地を離陸した際、機体下部の左右にある横幅50センチ、長さ1メートル弱程のパネル(扉)がいずれも開いたままの状態だった。何らかの不具合があったとみられる。
パネルはフレアやチャフといったミサイル回避装置の収容スペースを覆うもの。現時点でけが人などの報告はないが、万が一、装置や部品が民間地に落下していたら大惨事になりかねなかった。
輸送機は米ウエストバージニア州空軍基地所属とみられ、24日午後、嘉手納基地に飛来していた。
目撃者によると、機体は南側滑走路から沖縄市方面へ飛行。約1時間後に緊急車両が待機する中、嘉手納基地に着陸した。着陸時も左右のパネルは開いたままだった。県道74号から数百メートル離れた誘導路に移動後、整備士や兵士らがパネル周辺を点検する様子が確認された。
本紙取材に対し沖縄防衛局は、米軍から「全てのパネルは当該機体に付いていた。何も遺失していない」との回答があったと説明。飛来目的と所属については「米軍の運用に関わることであり、承知していない」とした。
嘉手納基地では25日午後3時15分ごろ、同基地所属のF15戦闘機1機が緊急着陸する事案も発生した。
共同通信が「地元の不安を軽減する狙いがありそうだ」というとき、それは実際には、本土メディアに、沖縄県民の不安軽減のために米軍は努力しているように見える、という本土向けの記事、絵空事でしかない。
安全性をアピールし、空中給油中の事故に対する地元の不安を軽減する狙いがありそうだ。
米軍は、「全てのパネルは当該機体に付いていた。何も遺失していない」との回答があったいうが、
それを素直に信じるほど、嘉手納基地は県民の信頼を勝ち取るに至ってもいない。
同じ事故事件を夥しく繰り返し
地元に誠実な報告をする気もない、地元を愚弄しきった嘉手納基地が、
先月も MC130 の部品落下事故をおこし、
嘉手納→大使館→防衛局→沖縄、という迂遠なる糸電話のような伝達でもって、二転三転の誤情報を伝え、
一週間以上も過ぎて、
● 当日18日に落下物は回収していた、
● 落下部品は、3.6kg ⇨ 0.5kg だった、
● 落下地点は、嘉手納基地 ⇨ 伊江島飛行場だった、
などと伝えてくる。
普通に考えて、あなたは信頼できるだろうか。
このような不誠実な組織が語ることを。
落下した部品がどのような物だったのか、写真もなく、説明も謝罪もない。
ospreyfuanclub.hatenadiary.com
本土の記者がいくらコックピットに乗りこんで沖縄に「安全アピール」しようと、絵空事にしか過ぎない。
そんなに安全というなら、
その嘉手納基地、
本土で引き取ってくれ !!!